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このページに掲載されている記事は、月刊じょうほう「オアシス」誌の記事を出版後に校正し直したものです。

人間の交流が生んだ
フェニックス日本親善庭園(4)

2016年12月号

 姫路市とフェニックス市との姉妹都市交流が始まって、今年(2016年)で40年を迎えた。この姉妹都市交流が現在のフェニックス日本親善庭園を生んだ。そして、今年、40周年を記念して日本の姫路市から、記念訪問団がフェニックスを来訪した。

 今回の訪問団は、姫路市から副市長の内海将博氏を始め、市の国際交流を推進する部門の担当者、市会議員、そして、姫路城内にある庭園、好古園や姫路造園建設協会の代表者などで構成された。

挨拶する姫路造園建設業協会の藤原正彦会長
乾杯の音頭を取る瀧口正子さん
フェニックス市のグレッグ・スタントン市長と姫路市の内海将博副市長
 
好古園

 姫路市の市政100周年を記念して建設された日本庭園。平成4年(1992年)に完成した。姫路市の姫路城内に姫路公園があり、その公園内に建設された。江戸時代に当庭園の入口付近に、「好古堂」という藩校があったので、その名に因んで「好古園」と命名された。

鷺鳳園

 一方、フェニックス親善庭園は、「鷺鳳園(ろほうえん)」と呼ばれる。鷺鳳園の鷺(ろ)は、サギ。姫路城は白鷺城とも呼ばれる通り、サギは城のシンボルである。鳳(ほう)は、オオトリのこと。つまり、フェニックスとは、エジプト神話に登場する伝説の不死鳥のことなので、「鳳」をフェニックスの意味で使っている。 つまり、「鷺鳳園」とは、姫路とフェニックスの二つの市を意味し、その姉妹都市交流が生んだ庭園ということになる。

好古園・鷺鳳園 友好交流協定

 本年4月にフェニックスの鷺鳳園の代表が姫路市を訪れた。その際、両庭園の友好交流協定が締結された。庭園が国際交流の協定をするというのは、大変稀なケースである。今回の協定で、両庭園がそれぞれ文化交流を促進し、技術的な協力もすることを明記している。。

 

植樹式でスコップを取る庭園理事のマイク・ウィッティン氏と姫路市文化国際交流団服理事の岡田兼明氏
今回の訪問

 4月に行われたフェニックスから姫路市への訪問。双方の親密感が深まる中、11月の姫路市の訪問団来訪となった。
 11月6日にフェニックス入りした訪問団は、7日、8日と親善庭園の視察、今後の計画の話し合いなどが行われた。さらに、11月9日には、庭園内で、植樹式が行われた。庭園内に新たに植えられたのは、梨の木。あらかじめ掘られていた穴に姫路とフェニックスの代表がスコップで土をかぶせた。
 その後、夕方から始まったレセプションでは、フェニックス市からスタントン市長、バレンスラ副市長が出席。フェニックス市と姫路市との友好交流再提携協定書が両市によって署名された。


 協定書の内容は、下記の通り。

 

姉妹都市友好交流再提携協定書
米国アリゾナ州フェニックス市
日本国姫路市

1976年11月3日に両市の姉妹都市提携により、本年度40周年を記念しさらなる友好関係の増進を図るため、姉妹都市再提携に合意する。

両市は、既存する経済、教育、文化、社会、観光、都市開発の継続など幅広い分野における交流を通じて、両市の市民のために更なる発展と互いの理解と連携を深めることに努めるものとする。

両市は、姉妹都市の再提携の合意によって更なる友好、親善、そして相互理解を深めることに努めるものとする。

本協定書は、2016年11月9日フェニックス市にて署名された日から効力を生ずる。

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