HOME

カテゴリー別

このページに掲載されている記事は、月刊じょうほう「オアシス」誌の記事を出版後に校正し直したものです。

かつての州都、プレスコットの今昔物語(1)

2004年7月号

 1864年誕生。アリゾナがまだ準州(テリトリー)の頃、その州都として始まった町、プレスコット。町の中心街には、19世紀の面影がしっかり残っている。この歴史の町も近年の人口増加で様相が急変しつつある。

 今月は、このプレスコットを訪問してみよう。

プレスコットの魅力

 プレスコットは、標高5,300 フィート。周辺はプレスコット国有林となっている。年間を通して穏やかな四季に恵まれ、夏の平均気温は華氏85°(摂氏26.7°)と過しやすく、。冬も50°(摂氏10°)と温暖。従って一年中様々なレクリエーションが可能だ。近年は退職した人々が続々と引っ越してきており、人口は爆発的にふくれあがってきた。とりわけ隣のカリフォルニア州からの移住者が多い。なるほど、周辺の丘などは南カリフォルニアを思わせる風景だ。

 
ダウンタウンの魅力

 プレスコットのダウンタウンは、ヤバパイ郡裁判所を中心に、かつての州都の風景をそのままに保ってきた。アリゾナ州内で最も多くのビクトリア調建築物が残されているのがプレスコットだ。次々と訪問する観光客は一挙に100年戻って、19 世紀末の雰囲気を味わっている。ブチック、レストラン、バーなどが並んだ通りには観光客が絶え間なく流れ込んで来る。

 
ヤバパイ郡裁判所


 裁判所の建物を囲む庭は芝と木々で緑一色だ。ここでは、年間を通して各種イベントが行われ、多くの市民と観光客が常に訪れている。

ウィスキー・ロー (Whiskey Row)


 アリゾナの歴史で最も有名な通りの一つ。かつては40 軒もの酒場が並び、酒と音楽とギャンブルを求める男達でにぎわった。ウィスキー・ローにまつわる話は今でも多く語られている。現在もレストラン、バーなどで活気がある通りだ。

スモカイ博物館 (Smoki Museum)

147 North Arizona Street
 1935 年にオープン。アメリカ先住民の古代から現代に至る歴史、文化を紹介する。

シャーロット・ホール博物館 (Sharlot Hall Museum)


415 W. Gurley Street
 1928 年に創立された博物館。詩人/歴史家であるシャーロット M. ホールの貢献を称え、彼女の名前が付けられた。1864 年に建てられた初代準州知事グッドウィンの自宅(Governor's Mansion)、第5代準州知事フレモントの自宅(Fremont House)、当時の学校の複製校舎など歴史的に貴重な建物、遺留品などを身近に見ることができる。

フィッペン美術館 (Phippen Art Museum)


4701 Hwy 89 North
アメリカ西部の芸術家による作品を展示。

リンクス・レーク (Lynnx Lake)


 1962 年にリンクス・クリークに建設されたダムによって誕生した人口湖。釣り、ボートなどレクリエーションを楽しめる。

ワトソン・レーク (Watson Lake)


 花崗岩の丸石が地上から溢れ出ているような森にできた湖。カヌー、釣り、乗馬などを楽しむことができる。

関連記事
かつての州都、プレスコットの今昔物語(2)
かつての州都、プレスコットの今昔物語(3)