このページに掲載されている記事は、月刊じょうほう「オアシス」誌の記事を出版後に校正し直したものです。
幻のリゾート、キャッスル・ホット・スプリングス
2010年10月号
砂漠の真ん中に沸き上がる温泉。そこにできたリゾート。まさに荒涼の大地に生まれたオアシスだった。しかし歴史の流れで忘却の彼方に追いやられたこのオアシス。 今月は、この幻のリゾート、キャッスル・ホット・スプリングスを訪ねてみよう。 |
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温泉の発見 |
1865年、米陸軍大佐、チャールス・クレイグ率いる軍勢は、アメリカ・インディアンとの戦いに明け暮れていた。敵を追いやって、ある場所で休息に立ち寄った。現在のサルベーション・ピークと呼ばれる山の裾野だ。周辺の岩山が城のように見え、青空に切り立っている。この岩山の底にキャンプを張った彼らは、ここをキャッスル・クリークと呼んだ。つまり、城の小川という意味。水がどこからか沸き出して流れている。この地下水は温泉だった。かくして、彼らは、「キャスル・ホット・スプリングス」と命名した。 |
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1896年にここにリゾートが出来始め、1900年から1905年の間に次々と建物が完成していった。そして、1920年代から1930年代の間に、数多くの有名人がこの地を訪れている。たとえば、リグレー家、ロックフェラー家、カーネギー家などが自分達のバンガローを建設した。また、この時期には、アリゾナで初めての電話線がこのリゾートに引かれている。何と、その電話番号は、たった一桁の1番だった。 |
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