このページに掲載されている記事は、月刊じょうほう「オアシス」誌の記事を出版後に校正し直したものです。
コロッサル洞窟、大鍾乳洞の魅惑
2008年1月号
アリゾナにある巨大鍾乳洞。長い時間を経て自然の力が作り上げた美の極めか。今月はこの鍾乳洞、コロッサル洞窟を探検してみよう。 |
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洞窟近くにある牧場、ラ・ポスタ・ケマダ・ランチ |
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ツアーのコース |
コロッサル洞窟内のツアーは、約半マイル、時間にして1時間以内で見て回ることができる。毎日ツアーガイドが付き添ってくれて、説明してくれる。まず、洞窟内のコースを下り、そして上り始める。通路には、手すりが付いているので安全に歩くことができる。最も高い所では約6階建てのビルまで登る感覚だ。眼前には様々な形の岩が見えて来る。鍾乳洞の上からつらら状になった鍾乳石、鍾乳洞のそこから上に向かってできている石筍(せきじゅん)などが次々と現れてくる。 |
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鍾乳洞の生成 |
鍾乳洞は石灰洞と呼ばれる。石灰岩地帯に降った雨や地下水が石灰岩に当たる。その水が長い時間をかけて浸食し、石灰岩に空洞ができる。この地下にできた空洞の中に地上から水が流れ込む。そして水路ができ、石灰成分が溶け込んだ水が、洞窟の天井や壁に染み出る。そしてその水が空気に触れると、その時に結晶化して、いろんな形の構造が発展し始める。 |
コロッサル洞窟の水 |
最近の研究では、コロッサル洞窟には2つの異なった水源があったと見られている。一つは、1000万から1500万年前のもので、地下水が洞窟の通路を形成した。この水は温度が高く硫酸をかなり含んだものだった。ある時期に水温が下がると、そのまま洞窟内に侵入することがなくなった。 地下水面の上にある洞窟だが、将来、地下水の水量が減ると、洞窟の底が崩れることになる。
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強盗とコロッサル洞窟 |
この洞窟は、犯罪人が隠れるには中々格好の場所だった。1884年4人の男が汽車を襲った。場所は、ツーソンの東にある小さな町、パンタノ、またコロッサル洞窟の丁度南にあたるところだった。彼等はゴールドや現金を、当時の金額で$72.000奪って逃げた。そして、リンコン山脈に入り込んだ。保安官、レザーウッドは、彼等を追い、ある穴に入っていくのを確認した。この穴が、コロッサル洞窟の入り口だった。保安官が穴の中に顔を入れると、中から銃が撃たれた。中は真っ暗で何も見えないし危険なので、保安官は、この無法者達が洞窟の中から出てくるのを待った。どうせ中には食物があるわけではないし、いつか、腹が減って出てくるはずだと判断した。 |
公式サイト | |
コロッサル洞窟マウンテン公園は、現在、オルテガ・ナショナル公園という私企業が所有/管理をしている。 |
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