このページに掲載されている記事は、月刊じょうほう「オアシス」誌の記事を出版後に校正し直したものです。
未来を走るライトレール、メトロ
2007年3月号
至る所で工事が行われているフェニックスのダウンタウン。シビックセンターの拡張工事、ホテルの建設、大学のビル建設など、大型クレーンが空に伸び、変貌が手に取るようにわかる。その上に道路上で大掛かりな工事が行われている。これが、ライトレールの線路の建設だ。ライトレールはいわゆる路面電車。公共交通機関がバス以外全くないフェニックスだが、このライトレールは将来のアリゾナの発展にどこまで寄与するだろうか。 今月はライトレール、その名、メトロ・ライトレールの詳細を見てみよう。 |
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フェニックス発展の鍵を握るライトレール |
2000年3月に行われた住民投票で、フェニックス市民は新たな公共交通手段となるライトレールの建設に賛成した。当時のフェニックス市長スキップ・リムザが両手を大きく上げて、投票結果を祝っている写真が次の日の新聞に掲載された。そこまで、市長自ら力を入れたライトレールは何を意味しているのだろうか。 |
車社会の功罪 |
19世紀半ばからアメリカの都市では馬車が主要な交通手段として使われていた。ところが、トーマス・エジソンが白熱電球や発電機を発明すると、1880年代から電動式のトロリーバスが大都市に登場する。 |
ライトレールの利点 |
ライトレールは他の鉄道に比べて建設コストがはるかに低い。それは、既存の道路の上に建設するために、新たな土地購入やらトンネル建設などの巨額の経費がかさむ必要が極めて小さいからだ。その上、急カーブや急勾配の線路建設が可能で、その分、作業が非常に簡素化できる。 |
フェニックスのライトレール |
13億ドルの当プロジェクトは、2008年12月に完成・稼働開始の予定だ。2005年に連邦政府が総工費の半額、5億8720万ドルを支払うことを決定した。その残りはフェニックス、メサ、テンピの3市が請け負うことになった。連邦政府にとっても当プロジェクトは全米で最も優先度が高い建設と捉えている。 |
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