アリゾナは砂漠だけじゃなかった
アリゾナに雪が降るなんて想像もしていませんでした。スキー場があるなんて夢にも思っていませんでした。
暑いだけの場所かと思ってたら、アリゾナは、その地域によって標高の差がかなりあって、山岳地帯ですと、気温がぐっと低くなるんです。
ある1月の日、まだ学生だった僕は、クラスメートが週末にスキーに行くというので、どこかコロラドにでも行くのかと思って尋ねると、日帰りで行ってくると言うではないですか。フェニックスから車で2時間北に行くとスキー場があると聞いて、そんなバカなと思ったほどです。
それで、アリゾナの地図を引っ張り出してよく見ると、確かに標高が高い山岳地帯がアリゾナの北から東に広がっています。
もっと驚いたことがありました。よく地図をみると、北の中継地となるフラッグスタッフという町から、さらに北に上がって行くと、ハンフリーズ・ピークという山があります。その標高が、12,063フィート。メートルに換算して見たら、何と、3,851メートル。つまり、あの富士山よりも高いんです。
「アリゾナにあるスキー場」とは、納得のいく事実でした。
もっとよくアリゾナの地図を眺めていくと、実は、アリゾナのスキー・リゾートは、3箇所もあるんです。
① フラッグスタッフの北側にあるスノーボウル・スキー場
② アリゾナ東側のホワイトマウンテンにあるサンライズ・スキー場
③ アリゾナの南、ツーソン市の近くにあるマウンテレモンのスキー場

わざわざ冬の寒い長野県からアリゾナに来た僕は、雪を見るためにスキー場にいくなんてことは、まずあり得ないですね。そこで、夏に行ってみました。3箇所全部、夏に行きました。
そこは、やはり日本を思い起こすような山間で、白樺の木々が空高くそびえています。ここがアリゾナなんだと思うと、また別世界に来たように不思議な感じを持ちました。

でも、結局、子供ができると、雪を見せてあげたいという親バカが始まり、雪を見にフラッグスタッフまで運転をして、スキー場まで行って来ました。
面白いのは、標高の差で驚くほど気候に変化を及ぼすということでした。フェニックスからフラッグスタッフまで、高速道路を飛ばして約2時間余ですが、車窓から見える景色が砂漠から森林地帯と変わっていくんです。
もっと短時間で景色の変化を見ることができるのは、3番目のマウントレモンです。マウントレモンの麓からカタリナ・ハイウエイという舗装された道路を上って運転します。ハイウエイの入り口からスキー場までたったの30分で着いてしまいます。この30分の間にサボテンの林が松の林に変化していくのを見るんです。
実は、この標高の違いこそ、アリゾナの自然を実にユニークでダイナミックなものにしてくれていることが、わかりました。